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第43回日本歯科医学教育学会学術大会

大会長挨拶

第43回日本歯科医学教育学会学術大会
大会長 本田 雅規
(愛知学院大学歯学部 歯学部長)

 この度、一般社団法人日本歯科医学教育学会第43回学術大会を2024年9月6日(金)~7日(土)に、愛知学院大学名城公園キャンパスにて開催させていただくことになりました。愛知学院大学の主幹は、1994年の第13回大会以来30年ぶりとなります。2020年からの4年間はWEB開催でしたが、本大会は久し振りの現地開催となります。会場となる本学名城公園キャンパスは、名古屋駅から交通アクセスが良いだけではなく、名古屋の象徴である名古屋城と、緑豊かな名城公園をキャンパスから一望できる好立地となります。全国から多くの歯学教育関係者の皆様においでいただき、会場でお会いできることを楽しみにしております。
 歯科医学教育は現在、激動の時代と言っても過言ではありません。また、本大会の開催年度が、モデルコアカリキュラムの改訂と共用試験の公的化の年になりました。学習プログラムの変更が学生や教員に疲弊をもたらさず、質の低下を招かぬようにしなければいけません。学修成果基盤型教育を構築して能動的学習を拡充し、卒前・卒後のシームレスな臨床研修も充実させながら、超高齢社会への対応、地域医療への貢献などを目指す多職種連携教育も求められております。このような歯学教育および社会の変化に柔軟に対応するためには、「共創」すなわち、教務担当者や医療従事者のみならず、学生、患者から企業、行政担当者といった非医療従事者の想いを集約し、明確な答えのない適応課題に共に立ち向かうことが必要となります。これらの課題を念頭に置き、愛知県が輩出した戦国三英傑が共創していたらどのような歴史になっていただろうと思いを寄せながら、本大会の開催テーマを「歯科医学教育共創の未来へ」とさせていただきました。
 特別講演では、働きたい会社/働きやすい会社の実現を目指す方針のもと、人材開発センターを自社でもつ(株)バローホールディングス代表取締役の田代正美様に、「人材育成に関する企業の取り組み」についてお話していただきます。また、「多職種連携の現場での歯科教育の課題」に関するシンポジウムを企画予定です。
 歯科医学教育に纏わる新たな変化が起きようとする今、まさに「どうする歯学教育?」を真剣に考える時です。日本歯科医学教育学会がその全体像を俯瞰しながら、考える場を提供することが必要であり、その大きな役目が本大会にあると考えています。アフターコロナの時代に、もういちど戦国の武士のように、今の歯学教育を憂い、熱く議論することで、歯学教育の未来を拓くための一助になれば幸いです。
 秋学期のはじまる9月で何かと忙しい時期とは存じますが、日本の真ん中“名古屋の地”で食と文化を楽しみながら、久しぶりに皆様との旧交を温め、活発な討論や情報収集の場になるよう期待しつつ、多数の皆様の演題および参加申込みを、心よりお願い申し上げます。